制作コンセプト

へら鮒の魚信を忠実に表現する浮子の感度のよさは、浮力と表面の抵抗によります。理想は高浮力で低抵抗です。季節や釣り場によって求められる感度や形状はさまざまで、たとえば活性の低い厳寒期の釣りでは高感度な浮子が必要になり、活性の高い春季から夏季にかけては立ちの速さや浮力の大きいものが良い場合もあります。

割波では、さまざまな用途に適したスタイルに加工する上で浮力を極力落とさず、感度の高い浮子となることを制作コンセプトとしています。

割波の浮子制作

1.本体素材

孔雀の羽根を専門に制作しています。羽根の太さを熱矯正せず自然の状態で使用します。特に一本取りに使用する羽根は厳選しますので制作本数に限りがあります。

羽根浮子の本体素材

割波の浮子制作

2.竹脚素材

竹脚の場合は、竹の油抜き・火入れ・合わせ工程等を経て丁寧に削り込み、硬く狂いの少ない脚材としています。

羽根浮子の竹脚素材

割波の浮子制作

3.スパイラルトップ

逆光でもよく見えるように特殊加工を施したスパイラルトップ。(出願登録済み)従来のパイプトップは順光時ではよく見えますが逆光時は見にくくなります。割波のスパイラルトップは一目盛りの中に透過光部を螺旋状に作ることで、順光でも逆光でも大変見やすいトップとなっています。

また黒帯はつや消し仕上げで反射を防ぎ、目盛りの一つとして認識することができます。

スパイラルトップはパイプのみとなります。

  • 通常時

    スパイラルトップ中太(左) / スパイラルトップ細(右)

    スパイラルトップ中太/細
  • 逆光時

    通常トップ(左) / スパイラルトップ(右)

    逆光時の通常トップとスパイラルトップの比較
  • 順光時

    通常トップ(左) / スパイラルトップ(右)

    順光時の通常トップとスパイラルトップの比較

割波の浮子制作

4.パイプトップ

パイプトップは、曲がりにくいポリカーボネイト製を使用しています。

ハイテクトップを使用したパイプトップ

割波の浮子制作

5.色抜きトップ

PCとグラスのロングトップでは、モデルにより色抜き塗装を行い逆光時や長竿使用でも見やすくしています。

色抜きトップ

割波の浮子制作

6.ロゴ

製品には、英字と漢字のロゴが付きます。その他サイズ、モデル名を記載します。

製品に記入されるロゴ(Kappa、割波)

割波の浮子制作

7.サイズ

号数サイズはボディーの長さで示しています。0号が10cm、10号が20cmとなります。L/M/Sは全長の大小を示します。

割波の浮子制作

8.特注浮子

オリジナル浮子が欲しい時には特注浮子の制作も承ります。ご注文の際には、必要に応じて長年の経験から設計のアドバイスもさせていただきます。

割波の浮子制作

9.納期

近年、羽根の輸入が減少しているため、受注生産としています。納品は制作日数を含めて概ね1カ月程度を要します。

孔雀の羽根